Archive Walker

太陽に冷蔵庫をつくろうよ

二〇二三年八月八日

太陽に冷蔵庫をつくろうよ

太陽に影がないこと

二〇二三年八月八日。昨日と変わらず、僕はほとんど動くことはなくデスクに座り続けていた。動かなければ 動かないほど、僕の想像力は飛躍してゆくようだった。昼頃、僕は太陽を浴びなければならないと考えたのか、散歩に出かけるのだが、照りつける太陽に打たれて嫌になったのか、すぐに道を引き返していた。僕は輝き過ぎている太陽に震えていた。ただ、太陽そのものに嫌気がさしたわけではなさそうである。そうではなくて、太陽に影がないこと、あるいは太陽が完全すぎることが気に食わないのだろう。バタイユの腐った太陽の影響を感じ取れる。僕はこう書いていた。

ドキュマン

山地大樹

太陽冷蔵庫の制作

太陽に冷蔵庫をつくろうよ、と彼は言った。僕は素晴らしい提案だと思ったから、彼に協力することに同意した。僕は、太陽冷蔵庫の制作に着手した。何日も、何日も、閉じきった地下室のなかで太陽冷蔵庫の試作を重ねていた。太陽冷蔵庫をつくろうと提案をしてきた彼は、食事もとらず、睡眠もとらず、ただ取り憑かれたように制作する僕の姿を見て恐怖を覚えたのか、この計画は中止にするべきだ、と言った。僕は馬鹿ばかしい提案だと思ったから、彼を知らない場所に追い払った。彼は会えない人になった。僕は、太陽冷蔵庫の制作に励み続けて、ちょうど三年後にそれは完成した。そして完成すると同時に、僕は太陽冷蔵庫のなかに入って戻らぬ人となった。

季山時代
2023.08.08