Archive Walker

疑いのはじまり

二〇二三年八月零日

探偵をはじめます

調査内容

僕、今日から探偵になります。依頼者は僕、そして捜査の対象も僕自身です。探偵事務所を設立したのは、僕自身を怪しいと感じていた僕が、僕自身の調査を僕に依頼したことを発端としています。僕は僕自身を信じることができません。直観ですが、僕自身は明らかに怪しい人物です。もう既に悪行を働いているか、はたまた、これから悪行を働くに違いありません。ただ、僕自身の怪しさを証明する証拠が現時点で一つもないことが問題です。だから僕自身の情報を収集して、その結果を僕に報告する必要があります。調査方法としては、僕が僕自身の日々を書き記すことからはじめるしかないでしょう。僕は僕自身を捜査するために、僕自身の想起を書き記したものを報告することにします。一行でも構わないから何かしらの想起を残して、それを取りまとめて報告することにします。報告するのは、僕自身の事実ではなく僕自身の想起であり、僕自身の想起は事実よりも事実に近いものであることを信頼したいと思います。探偵の調査報告は、夢の報告と同じく過去形になる点を忘れないでください。

調査方法・付記

僕は本をよく読むひとだから、読んだ本の内容が想起に反映されている場合があまりに多いことが判明しました。そこで調査報告の際に、主に本の表紙の画像資料の添付することにいたしました。画像資料の詳細を解説するには紙面がたりませんから、ご自身でご確認いただければ幸いです。

山地大樹

再創造される虚無

八月零日、僕は生きることを辞めた。僕は、虚無として再創造されなくてはならない。

季山時代
2023.08.00

☞  前の記録へ