Archive Walker

かえるの唄とかめの唄

二〇二三年八月二十七日

かえるの唄とかめの唄

ヌルヌルとカラカラの弁証法

二〇二三年八月二十七日。僕は友人から送られてきたアザラシの写真を眺めていた。四匹のアザラシが浮かべられた筏のうえに横たわる写真である。そのなかの一匹は、横になって身体を丸めているのだが、ずっと見ているうちに徐々にカエルの脚に見えてきたらしく、僕はその写真を見ながら、「かえる、あざらし、そして、かめ」と手元の紙に鉛筆を走らせていた。僕が書いた文章をみると、ヌルヌルした湿ったものとカラカラした乾いたものの弁証法を考えているようだ。それが、女性器と男性器の比喩なのかは分からないが、亀が男性器の比喩なのは明らかだろう。僕はこう書いていた。

山地大樹

かえるの唄

アマガエルさん、こんにちは
僕はあなたのなかに入りたいんです
そとはヌメヌメだけど
なかはさぞかし渇いているんでしょう?
ひっくり返したいんです、全部
渇いた僕を潤して

かめの唄

ミドリガメさん、こんばんは
僕はあなたのそとに出たいんです
なかはヌメヌメだけど
そとはさぞかし渇いているんでしょう?
ひっくり返したいんです、全部
潤んだ僕を渇かして

季山時代
2023.08.27