Archive Walker

犬は自殺をするものでしょうか

二〇二三年八月三十一日

犬は自殺をするものでしょうか

遺書というエクリチュール

二〇二三年八月三十一日。僕は珈琲をのみながら、文庫をパラパラとめくっていたら、犬は自殺をするものでしょうかという文言を見つけていた。これが印象に残っていたようで、犬の自殺について考えはじめたようである。自殺というのは、遺書というエクリチュールによって事後的に決定すると考えたようである。僕はこう書いていた。

家出のすすめ

人間失格

山地大樹

犬の自殺と人間の自殺

午前四時の川沿い、
犬は自殺するのだろうか?
犬は言葉を持たないから、
遺書を書くことができず、
自殺したことを証明できない。
人間は自殺するのだろうか?
人間は言葉を持つから、
遺書を書くことによって、
自殺したことを証明できる。
では、言葉を持った犬みたいな僕は?
言葉を持っているから、
遺書を書くことができるけれど、
犬みたいに生きているから、
遺書を書き損じている。
自殺のエクリチュール、
遺書を書くまで自殺は不可能。

季山時代
2023.08.31